はじめに
こんにちは、こうへいです。今回はWSLを使ってWindows内でLinux環境を構築する方法についてまとめます。
Linux環境構築の手段
一般的にPCにLinux環境を構築するためには以下の方法が考えられます。
- デュアルブート
- 仮想マシン
- WSL(Windows Subsystem for Linux)
- ライブUSB
- クラウドベースLinux
比較的処理の重いデュアルブートや仮想マシンはなるべく避けたいと考えています。そこで、Windows内のCUIでLinuxを操作するために、WSLを使って環境構築したいと思います。
WSLを使ったLinux環境の構築
WSL(Windows Subsystem for Linux)とは
WSLはMicrosoftが提供するWindows上でLinuxディストリビューションを実行するための機能です。処WindowsからCUIで操作できるため、Windows PCで気軽にLinuxの環境を構築して、開発を行いたいという場合に適しています。2016年にWSL1が、2019年にWSL2がリリースされています。
PCのスペック
- CPU : Intel Core i9-13900K
- メモリ : DDR5-5600 64GB
- GPU : NVIDIA GeForce RTX 3080 10GB
- OS : Windows 11 Pro
WSLのインストール
Windows PowerShellを管理者権限で開き、以下のコマンドを実行します。
wsl --install
インストールが完了したらPCを再起動し、ユーザ名とパスワードを設定します。
起動
Windowsの検索バーからUbuntuで検索してアプリケーションを実行すると、Linux環境のコマンドプロンプトが起動します。また、WindowsのエクスプローラにLinuxが追加されており、Linux上のファイルを直接見ることができます。
WSLを使ったLinux環境の構築(詳細)
エディタのインストール
設定ファイルを編集したり閲覧したりするのにエディタが必須となりますが、デフォルトではvimしか使えないため、GPUでテキストを編集できるGeditをインストールします。WSL上で以下のコマンドを実行します。
sudo apt update
sudo apt install gedit
環境変数のリセット
デフォルトではWindowsの環境変数がUbuntu内に引き継がれるようなので、これをリセットします。
まず、WSL上でUbuntuの環境変数を確認し、Windowsの環境変数が引き継がれていることを確認します。
echo $PATH
次に、/etc/wsl.confを開き、
sudo gedit /etc/wsl.conf
以下のように設定を追記します。
[boot]
systemd=true
# 追記
[interop]
appendWindowsPath = false
そして、再起動します。Ubuntuのシャットダウン、再起動はWSL上から実行できないため、Windowsのコマンドプロンプトを開き、以下のコマンドを実行することでUbuntu on WSLをシャットダウンします。
wsl.exe --shutdown
シャットダウンが完了した後にWSL2を起動し、Windowsの環境変数が引き継がれていないことを確認します。
echo $PATH
pythonのリンク
Ubuntu on WSLではデフォルトでPython 3.10.12がインストールされていますが、pythonコマンドでアクセスできません(python3コマンドでアクセス可能です)。そのため、pythonのリンクを新規作成します。
sudo ln -s /usr/bin/python3 /usr/bin/python
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